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☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo
「――抜け出すよ」
彼は――西本祐樹は、美名の手を取り走り出した。
「えっ……ええっ?」
展開に付いていけない美名だが、反射的に身体は動いていた。
目の前で襟足の髪を弾ませて走る彼に合わせて美名も懸命に足を動かし走る。
終演後の撤収で忙しく動き回るスタッフ達に時折ぶつかりそうになりながら二人は会場の中を走り抜けた。
その頃、舞台袖で目の前で歌姫を連れ去られた綾波は、呆気に取られながら苦笑していた。
「全く……
俺も、油断しすぎたな……
まあ、祐樹もその気なら、致し方無いか……」
「おっつかれ――綾ちゃん!」
「今日のステージは何点――?」
「お――い、綾波、美名は何処だよ?」
「お疲れ様でした――!」
「……」
ドヤドヤと、クレッシェンドの根本三広、神田亮介、眠そうな野村大、そしてプリキーの倉田真理と立花由清が綾波の元へとやって来た。

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