この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ
☆番外編あらかると☆
第3章 愛しては、ならない――切ないwhite day


「あ――っなんか今日はスッゲ疲れた――お腹減ってしにそ――!
ママ――っ!なんかある――?夕飯までの時間持たないよ――!」



とても「しにそう」には思えない元気な声に、菊野と剛は顔を見合わせて苦笑いする。

身体を起こそうとする菊野を手で制し、剛はその場で声を張り上げた。



「今いくからちょっと待ってろ――!」



剛は天井を仰ぎ溜め息を吐くと、部屋を出ていこうとするが、ふと何かを思い出した様に菊野の側へ歩いてくると、掌で頬に触れ、額を重ねる。



「――!」



息を呑む菊野と、剛の瞳が合わさり、火花が散った錯覚を覚える。そして、その火を見たのは菊野だけではなかった。

剛の胸に、網膜に、菊野が焼き付いた一瞬だった。




「――やっぱり、熱い……ですね」

「――っ」



目を離さずにゆっくりと剛は菊野から離れ、再び手を伸ばしかけるが、躊躇う様に拳を握り彼女から顔を逸らして部屋を出ていった。




「……ふっ……」



堪えていた涙が溢れ、手の甲に落ちる。

この身体を抱き上げた腕も、頬に触れた大きな掌も、いつの間にか少年ではなく大人の男の物だった――その事実が、更に菊野を甘く、痛みを伴う程の恋に突き落とした。

彼がここに来てから三度目のバレンタインとホワイトデー。彼が成長するにつれて、胸の痛みは大きくなっていく。



――私は、いつまで耐えられるのだろうか?

彼が誰かと恋をしたら、笑って『良かったわね』などと言える日が来るのだろうか――



/155ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ