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☆番外編あらかると☆
第3章 愛しては、ならない――切ないwhite day
湯気の立つココアに白いマシュマロを入れ、祐樹は頬を綻ばせた。
ふうふうと息を吹き掛けて冷まし、一口含み至福そのものの表情を浮かべる。
「あ――っ……うまっ!疲れた時にはこれが一番――!後でママにも持っていってあげよ――っと」
「……」
剛は、目の前で今日の学校での出来事を捲し立てる祐樹の話を右から左で聞きながらココアを飲み、思わず呟く。
「――苦いな」
「えっ?……どこが――?お前、その年で味覚狂ったの?」
笑いながらからかってくる祐樹の声が遠退いていく。
カップの中の液体に、不可解な疼きに戸惑い眉を歪める自分が映っていた。
これは、甘いのか――いや、確かに最初口にした時は甘かったが……後に残る苦さはなんなのだろうか。
剛は、先程触れた菊野の温もりを思い出し、胸の中がツキン、と痛んだ。
額と額を付け合わせたあの時の高揚感が嘘の様に、今は得体の知れないもどかしさと苦さに支配されている。
ココアを一気に流し込むが、苦さが消える事は無かった。
二人が恋の渦に巻き込まれ翻弄されるのは、もうすぐ。
それを知るのは、運命のみだった――――
☆――The End――☆

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