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☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo
「ははは、ひどいなあ」
爽やかに笑う祐樹にドキリとして、美名は下を向くが、膝を優しくくるむストールが目に入り、思い出したように言う。
「あ…………ありがとうございました……」
「お礼を言うより……俺にもちょうだい?」
「!?」
「さっきの」
「あ……あああああ」
手紙を見られた事を思い出した美名は、また茹で蛸の様に赤く染まっていく。
祐樹はぷっと吹き出すと、美名の手に握られていた小さな紙袋を片手で取り上げた。
くしゃくしゃになってしまったビニールの中でブラウニーも少し潰れている。
美名はもう抵抗するのを諦めて、祐樹をじっと見詰めた。
祐樹は首をかしげ、可愛らしく言った。
「ねえ、開けて食べさせて?」
「――っえええええ」
「だって、抱っこしたままじゃ無理だし」
「う、うう……」
祐樹の輝く瞳が美名に催促をする。
美名は震える指で袋を縛っていた金色のモールを取り、ブラウニーを取り出して彼の口元へ持っていく。

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