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☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo
「美名ちゃん――!」
「付いてこないで――!」
車から転がり落ちるように降りてたどたどしい足取りで走る美名を祐樹は追いかけた。
運動神経に自信のある祐樹は、直ぐに追い付けるとタカを括っていたのだが、美名の逃げ足は速かった。
タクシーを待たせたまま、軽く二つの信号を越しただろうか。もうすぐで追い付こうかという寸前で赤信号になってしまい、美名を捕まえられない。
疲れたのだろうか、美名は信号の向こうで身体を折り曲げて立ち止まっている。
今すぐに飛び出して行きたいのをこらえ、祐樹は唇を噛んだ。
「んも――っ!信号無視して万が一スッパ抜かれたらまずいもんな……でも……見てろよ……青になったら……直ぐに取っ捕まえてやるから――!」
信号が青に成や否や祐樹は走り出し、息を切らして壁に寄りかかる美名の腕を掴んだ。

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