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☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo



気が付けば、肩に彼の腕が回されていて、美名の胸は苦しい程に高鳴った。



"何をセクハラしてるんですか!"
とか軽い調子でこの手を、振り払うべきなのか――と考えてみたが、迂闊に動いたら、何か取り返しが付かない事になりそうな気がして動けず、美名は髪を指で弄ばれるままになっていた。


「ふふ……可愛い髪」


「――っ……
ど、どどどうもお褒めいただいてっ……」


美名が照れてどもると、祐樹は吹き出して頭をグリグリ撫でてきた。


美名は戸惑いながら彼を見上げるが、大体が、この状況が理解出来ない。


――私、西君と何か約束してたんだっけ?



ひょっとして、彼と前々から何か約束をしていて、自分がうっかり忘れてしまっていたのだろうか?



そう思ってしまう程、彼の態度は、二人が今こうしている事がさも当然かのように自然だった。

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