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☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo
(みっ……見られた)
恥ずかしさで美名は無言で居たが、祐樹は気まずい風も無く、鼻唄混じりに外の景色を眺めている。
流れのまま彼に付いてきてしまったけれど、一体何処へ向かうのだろうか。
美名はふと、気になってスマホを見るとメールの着信で光っていた。
綾波からだった。
開こうとした時、祐樹に手を掴まれドキリとして彼を見る。
祐樹は美名の手からスマホを取り上げると、鋭い光をその目に宿した。
「――綾波?」
「は、はい」
「仕事の事は今は忘れる!奴からの連絡は今夜は無視していいよ」
「え、ええっ?」
祐樹は、美名の顔を覗き込み小さく言った。
「……それとも、仕事じゃないメールなの?」
「え……
そんなの、わ、分からないです……」
明日は一日オフだが、明後日からの事は既に綾波から聞いているし、特に用事は無い筈だ。
何のメールだろうと気にはなるが、祐樹の口調や態度はいつもの優雅さを醸し出しているにも関わらず、有無を言わさぬ威圧が感じられた。

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