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☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo
ファンの黄色い歓声と拍手を背中に聞きながら、美名は懸命に祐樹に手を引かれ走る。
大通りに差し掛かった所で丁度タクシーが通り、祐樹は手を挙げた。
ハザードを点滅させタクシーは路肩に停まり、後部席がゆっくりと開いた。
祐樹は当たり前の様な口調で美名に
「お先にどうぞ」
と言い、美名は戸惑いながら身を屈めて乗車する。
祐樹が乗り込む時に、彼の髪が美名の肩にサラリと触れてドキリとする。
運転手に行き先の住所を告げると、祐樹は美名を見て悪戯な笑みを浮かべた。
近い距離が胸苦しくて、美名は彼から目を逸らすが、不意に耳に口を寄せられ小さく囁かれた。
「……短いスカートの時はさ、車の乗り降りに気を付けた方がいいよ?」
「なっ……
な、何ですかっ?」
祐樹は意味ありげな視線を美名の太股に送り、美名は慌てて手で隠す。
「まあ、美名ちゃんが無防備なお陰で俺は眼福だったけれどね……
やっぱり、白はいいねえ」
「――!」
美名は真っ赤になり口をパクパクさせた。

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