この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Christmas adventure(改稿版)
第1章 サンタとペコリーヌが笑う夜
「あ、あの……離して……下さ……」
ほなみが怯える目を向けると、綾波はふと顔を歪めた。
「そんなに……俺が怖いか」
「えっ――」
綾波はほなみを壁に押し付け、ほなみの細い顎を掴み上を向かせた。
眼鏡の奥の瞳が思いがけない程澄んでいる。
ほなみは息が止まりそうになった。
「あ……綾波さ……私……皆のお手伝いをしないと……」
「行くな……」
「えっ……」
綾波の瞳が揺れて、顔が近付いて来て唇が触れそうになった時――
「お――い、綾波!浜田さんが呼んでるぞ!」
ライヴホールの入り口で叫ぶ西本の声がして、綾波の動きが止まった。
彼は、溜め息をひとつ付き、ほなみから離れる。
ほなみは、へなへなと崩れ座り込んでしまった。
綾波はほなみを振り返り
「……後でな」
と言い残し、颯爽とした足取りで去って行く。
西本と綾波の間に静かな蒼い火花が散った。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


