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スローバラードを君に
第7章 junk vs シュガースパイス
一度夢中になってしまったら、理屈や理性はあっさりと崩壊する。
今まで自分の中で秩序立てていた全ての物事がどうでも良くなる位に、目の前の甘い思いに囚われてしまう。
俺は、無意識に机をまた拳で叩いていた。
ジャム店長の丸い手が、俺の拳をそっと包んだ。
「本当に申し訳なかったよ……
実は今、店の経営が傾きかけていてね……」
「えっ……」
「ヒロヤ君がそれを知って……
ベンジャミンで開催されるここ一か月先までのライヴに、タイバンで出演してくれる事になったんだよ……」
「……でも、シュガースパイスの方もスケジュールがあるんじゃないですか?」
俺がそう言った時、事務所のドアが開き、ヒロヤが誰かを伴って入ってきた。
俺は、その隣にいる人物を見て愕然とした。
「美名……!?」

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