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スローバラードを君に
第7章 junk vs シュガースパイス
アパートへ戻る、と言う美名を引き留めているのは俺だった。
本当なら、一分一秒たりとも離れたくない。
だが、お互いのバイトの時間だけは致し方ない。
俺達は働かなくては一緒に居る事さえ出来ないのだから。
だから……
その他の時間は、許す限り美名を側に置きたかった。
だが、今の俺の体たらくはどうなんだ。
女に夢中になり、自分の夢を現実にする為に、行動を起こす事を中断してしまっている。
ライヴがあと十日。
こんな間際になって練習をしていないなんて事態は、今までにあっただろうか?
(――俺は、なんて馬鹿なんだ……)
以前は、女の子と深い関係になるのを敢えて避けていた。
恋愛よりも、自分にはやるべき事があるのだから、と。
だがそれは大間違いだった。
俺は、本当の恋を知らなかったからそんな風に構えて居られたのだ。

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