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恋のたまご、割るのはダレ?
第3章 初チュー?なのに!
聞き覚えのある低い声が耳を擽る。
真夜中の屋上の静寂の中、その声はよく響いた。
「ゆうみ……
大丈夫か?」
「げほっ……ぐほっ」
十五のゆうみの背中を擦って居るのは、貴也だった。
ゆうみは、すっかり忘れていたその事実を目の当たりにして呆然とする。
(貴也――?
股間キックの後なのに、私に付き合ってこんな事をしてくれてたの?)
「もう、気が済んだだろ?……帰ろう」
ゆうみは涙目で首を振った。
「や……やだっ!
げほっぐおっ……ぶえっ!
まだ……王子が……王子しゃまが……
来てない……
げほげほっげ――っ……」
「もうそんなもん、吐き出せ!」
貴也はゆうみの頭を掴み、指を口の中へと突っ込み呪文が書かれた紙を出そうと試みるが、ゆうみは頑なに拒否する。

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