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恋のたまご、割るのはダレ?
第10章 ヒロインを助けるのは、ダレ?
「ゆうみっ……」
玉子が呼び掛けたその時、資料室の中に風がそよぎ、珍妙な呟きが聞こえてきた。
ーードウルドウルドウル……
反射的に身構える玉子だったがーーああ、確かこの声は開発課のゆうみの先輩の丸谷昌美女史のーーと思い当たり、緊張を解いたが……
昌美が部屋の扉を全開にし、中の光景を目にしてあんぐりと口を開け突っ立ち、ドウルドウル言うのも忘れているのを見て玉子は
「あ……やば」と舌を出した。
とっ散らかった資料室。まるで大地震の後か、泥棒に荒らされたかのように滅茶苦茶だ。資料が床に散乱し、こんもりと山になり、紙と紙の隙間からは埋もれたまま気を失っている貴也の白眼を剥いた顔が半分ほど見えている。もうそれだけで異様な光景なのに、極めつけはゆうみがあられもない姿で居ることだ。しかも、玉子の腕の中で。

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