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恋のたまご、割るのはダレ?
第9章 貴也参上――!ってばよ!
貴也は、拳を固めて胸を思い切り張り、下から玉子を睨みながら低く唸った。
「ぬおおおおおおおお――っ」
貴也の脳内イメージでは、バトルアニメにありがちなあの描写――
オーラのように黄金の光が自分から放たれて、怒りと共に膨張する筋肉の力で身に付けている衣服がビリビリと破れ、隆々とした胸筋としまった腹筋が顕れる――
というパフォーマンスを自分がしているはずだった。
勿論そんな馬鹿な現象は起こるはずもなく、玉子はお腹を抱えて笑う。
「あははは……一体何をしたいの?ゆうみの幼馴染みクン?
君、とっても面白いね……気に入ったよ……はははは」
「ムキ――!俺は気に入らないねっ!」
横たわるゆうみを間に挟み対峙する二人は、資料室のドアの隙間から禍々しい黒い影が入り込み、ひとつの形になろうとしているのに気が付かなかった。

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