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恋のたまご、割るのはダレ?
第6章 お前は俺の物だろ!by貴也
ただひとつ不満が有るとすれば、やはり、やたらと奥まった場所に部署があると言う事だった。
社長室から遠かろうが何だろうが関係ないしどうでも良いが、社員食堂までも遠いし、自販機も遠い。
用事があって他の部署へ行かなくてはならない時なども、遠いから不便と言えば不便だ。
「まあ、歩くのは健康の為に良いけどさ……」
ぶつくさ言いながらゆうみは迷路のような廊下をペタペタ音を立てて歩き、ある場所が近くなってきて俄に緊張する。
剥げかかった緑色のドアが目に入ると奥歯をぎゅっと食い縛り、深呼吸する。
緑のドアの部屋は「開かずの資料室」と呼ばれていて滅多に人が出入りしない。
出るだとか、そんな噂は無いのだが、会社が創立した当初の資料やら開発したもののお蔵入りになった商品のサンプル、宴会芸に使うかつらやら衣装やら……
とにかく色んな物が押し込められている。
不要なものは廃棄すれば良いのだが、今の時代は物を捨てるにも手間と経費が掛かる。
処理をする時間もないということで、まあつまり放置されているのだ。

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