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sunset~君の光になりたい
第82章 sunset~君の光になりたい


 砂川の大きな黒目が今でもこちらをじっと見ている様な気がする。彼の大きな瞳は暗い洞穴の様で、人間らしい感情が含まれていないかの如く空虚だ。無表情な瞳は徐々に狂気の光を帯び、こちらへと近付いて来たーー

 お前の脅しには絶対に負けん……!お前が何をしようと俺は千波を守ってみせる……!

 そう叫んだ筈だった。が、ヒロの声は砂川の真っ黒な瞳の奥の闇にに吸い込まれていった。

 
“ふふふ……守る……ですって?中田ヒロ……お前に千波を守る事など出来はしない……”

“……阿呆を言うな!千波の優しさを踏みにじったお前になど、千波を渡したりしないーー!”

“そう……ですか?”



 耳の後ろにゾワリと寒気を覚えた瞬間、肩に骨張った指が強く食い込んでいた。

 振り向こうとするが身体が動かない。


“私が刺した所は……ここかな……どこだったかなあ~?”



 いつの間に背後に回り込んだ砂川の声が、蜘蛛の糸の用にまとわりつくようで、ヒロは正常な思考が出来なくなりそうだった。

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