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sunset~君の光になりたい
第79章 夢の国で
「それに……初めてキスしたのも、外だったよ」



千波は少し頬を染めた。

ヒロの頭の中に動物園でのキスの光景が甦ると、自分まで気恥ずかしくなってきた。


「そ、そうやったな」


「そうだよ……」


「……ウホン!」


ヒロは何故か咳払いする。

千波はヒロの大きな肩に寄りかかり、上目遣いで見詰める。


「あの時、歌ってくれたよね……凄く、私嬉しかったの……」


千波は、ヒロの頬が赤いのが、堪らなく可愛く見えて、同時に切なくなった。

人目も憚らず、ヒロに抱きつくと大きな掌が、ギュッと千波を離すまいと抱き締めた。



「あんなんで良けりゃ、いつでもいくらでも歌うで?」


「うん……」


千波はヒロの胸に顔を埋めたままだ。


少しずつ列が進む。
ヒロも小さな子供を抱える様にして前へ進んだ。


「あ―らよっと!」


「……ふふ……なんか、ヒロさん、お父さんみたい……私、こんな風にして貰った事ないけど……多分、こういう感じなんだね」


千波の瞳が寂しい色に沈むと、ヒロは小さな左手を取った。



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