この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
sunset~君の光になりたい
第39章 セピアの記憶③
ペコはその日、空手が終わり迎えに来るや否や、里沙の手を引っ張り車に乗せ急発進させた。
「母さん……やけに急ぐね。どうしたの」
「千波ちゃんがまだ帰ってないのよ」
ペコは殺気を含ませた低い声で言った。
里沙は、後部座席からミラーに映るペコの目を見て一瞬言葉を呑む。
ペコのこんな目を見た事がなかったのだ。
気が付くと手が震えていた。
「千穂さんが電話してきたのよ。
"千波がまだ帰ってこないけど、そちらに居ませんか"て。
で、ちょっと言い合いしちゃってねえ……
向こうが突っ掛かってくるからさあ。
千波ちゃんを捜す気も無いみたいだし、私、カッとなっちゃってね」
「千波……」
里沙は、頭が真っ白になり、思わず祈る様に手を組んだ。
「祈るより今は、千波ちゃんの姿を探すのよ」
鋭く言われ、里沙は顔を上げた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


