この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
sunset~君の光になりたい
第37章 セピアの記憶①
その落差が、幼い里沙にはとても恐ろしくショックだった。
――同じ人なのに、外と家での顔がこんなにも違うなんて、何故だろう――
千波達が里沙の家に逃げてきた事もあった。
二人は何日間か泊まった。
千波の家庭の事情も朧げにわかってはいたが、大好きな友達と一緒に寝れるという嬉しい気持ちのほうが勝った。千波が初めて家に泊まった最初の夜は、"枕投げをしようか、こっそり布団の中で怪談話をしようか"
と、ワクワクしていた。
一緒に布団に入った時千波が、ぽつりとこう訊ねてきた。
「里沙のお父さんて、どこにいるの?」
「お父さん?……知らないなあ。お母さんに聞くと、
"お父さんはポール・マッカートニーよ"とか、"リバー・フェニックスよ"とか、わけわかんない事言うし」
千波は吹き出した。
「何で外人?」
「さあ……好きなんやないの?」
「いいな……里沙んちは、楽しそうで」
その声はとても寂しい響きを含んでいた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


