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sunset~君の光になりたい
第32章 甘い、夜②
「……俺は、どっちでも構わない」

 本心は違う。
 だがこれ以上泣かせたくなくてヒロは言った。
 千波が首をブンブンと振る。

「はっきり覚えてないけど……思い出してきたの……小学生の時に私……無理……やり」

 ヒロは、千波を思い切り抱き締めた。

「……無理に言わなくてええよ」
「怖い……全部思い出すのが……怖い」

 腹の中が怒りで煮えたぎる。小学生の幼い女の子が無理矢理身体をこじ開けられるなんて――
 どこの奴かわかっていれば殺してやりたい――

「私の両親はね……毎日喧嘩して……だから家に帰りたくなくて、毎日寄り道して……里沙やりゅう君と遊んでいたの……いつもの場所で……そしたら……」
「千波。ええから」
「お父さんは、私の顔を見ようとしなくなった……お母さ……んは」

 ヒロは泣く千波を更に強く抱きしめた。
 言葉が見つからずただ、震える背中を撫でるしかできない。



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