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sunset~君の光になりたい
第26章 醒めない夢
 里沙は状況を理解できず、ただ口をぽかんと開け、ハイテンションで話すMAKUYAを見ていた。

「この券はな。タケヒコが書いたんやで」

 心臓がばくんと跳ねる。

「た……たったっ……」

 震えて、言葉が出てこない。

「今回のツアーで全会場、当たり券あるけど、この手書きの当たり券はこれ一枚だけなんや!これはスタッフにももちろん、ファンの皆にもナイショだったんや!」

 MAKUYAは、悪戯っ子のように目をくるくると動かす。

「だから君、大丈夫や。このお姉さんは打ち上げ招待だから」

 MAKUYAは、困った顔で成り行きを見ていたスタッフにそう言うと、里沙にくるりと向き直り満面の笑みを浮かべた。

「はい。そういうわけでお姉さん。今晩これから俺達に付き合って下さい!」

 頭が真っ白になり、十秒程固まってしまった。
 MAKUYA∞に目の前で手の平をヒラヒラと振られ、我に返り、里沙は自分の腹を拳で殴ってみる。

「ぐうああああ」

 里沙は腹を抱え崩れ堕ちた。

「おっ……お姉さん!何してんの!」

 MAKUYA∞が驚いて身を屈め、痛みに呻く里沙の顔を覗き込んだ。

「ひっ……これは……いわゆるひとつのどぅりーむ?私の……都合のよい幻?ファンタジー?この痛みも幻?」

 自分の痛みさえ信じられず、目の前にいるMAKUYA∞の頬を掴むと思い切り引っ張った。
 彼は悲鳴を上げ、楽屋に逃げ込んだ。



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