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sunset~君の光になりたい
第25章 違う腕の中で彼を思って
ワイワイと騒ぐ若者達が眩しく見え思わず目を逸らした。すると、耳にこんな言葉が飛び込んできて、身体が固まってしまう。
「大人しく言う事を聞けー!」
男の子がふざけて誇張した口調で叫ぶ。
「いや……嫌よ!お願いだからやめて!」
女の子が芝居がかった口調で、追いかけてくる男の子から逃げ回る。
「いーぞー!もっとやれー!」
周りの若者が、囃したてる。
千波は耳を塞いだ。
また頭の中で、昔の断片的な回想が始まる。
"鈴木千波!大人しく言うことを聞け!"
(……子供の声。この声は……宮本くん?)
"お願い……やめて……助けて……助けて"
幼い千波が、震える声で後ずさりしながら許しを乞うように言う。
"そうやって、助かるために何でもしたんやな!アバズレ!"
幼い宮本が意地悪に口元を歪める。
周りを見て助けを呼ぼうとするが味方は誰もいない。
先生の姿も里沙もいない。
"助かるために何をしたか今ここでやってみろよ!"
周りのクラスメートが、
"いいぞー宮本!もっとやれ!"
と、口々に囃したてる。
セピアの回想は止まらない。
千波は耳を塞ぎ周りの声と回想の中で繰り広げられる音を遮断しようと試みたが、今度はまた別の場面が頭の中でスタートしている。
「嫌……もう……見たくない」
千波は口に出して呟いていた。
回想の中で、千波は何処かの部屋に居た。
窓がなく、四方白い壁に囲まれた白いベッドだけが置いてある広い部屋。
ベッドの上で仰向けになり、天井を見つめていると、ドアがガチャリと開き、誰かが入って来た。
逃げ出したいのに、身体を動かす事が出来ない。
誰かの影がゆっくりと、白いベッドに近づいて来た……

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