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sunset~君の光になりたい
第23章 愚かなチェリーボーイ
"お前は汚れている"
遠い記憶の中で、母が、私に背を向けて冷たい声で言い放つ――
「……頭……痛い」
目の前が暗くなり、胸の奥のどこからか得体の知れない黒い闇が嫌な動悸と共に押し寄せてくる。
呼吸をしても苦しくて、吐き気も込み上げて来た。
「これ、吸って!」
里沙が、素早く丸めた紙袋を千波の口にあてがいながら、背中をさする。
「はあっ……はあ……ふっ……」
千波は、里沙が差し出してくれた紙袋を掴み呼吸を繰り返した。
「大丈夫、ゆっくり、そうやそうや……うん、顔色が良くなってきたよ?そう、頑張って」
優しい声で、背中をさすりながら励ますように言う。
千波は、情けない気持ちと、嬉しい気持ちで涙が目から零れていた。
そんな動作をしばらく続け、吐き気も頭痛も、ようやく収まった。
里沙はホッとしたように笑って、OVEREARTHのマフラータオルで千波の涙を拭う。
「いいよ……タオルが汚れちゃう」
「何言ってんの!ちゃんと綺麗にしてんと、ヒロさんに嫌われるで?」
千波が思わずうなだれると、里沙は慌てて付け足した。
「いやいや、ヒロさんは、千波にベタ惚れだから嫌うなんてありえないけどさ!」

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