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sunset~君の光になりたい
第19章 鏡の国で捕まえて
「里沙さん――!」

 彼が追いかけて来る。
 捕まえられない様、里沙は全速力で走った。

「私……を、本当に好きなら……見つけて捕まえて……みなさいよ!」

 里沙は息を乱しながら走り、ガラスの城の鏡の迷路へ入り込む。
 天井も、壁も全て鏡の迷路。
 追い掛けてくる足音から逃げるように、次々と扉を開ける。

 ――私は一体何をやっているんだろう。
 急速に彼に心を許し始めている。そんな自分が許せない。
 だいたい永遠の愛だとか、一生相手を大事にするだとか、そんなものが果たしてこの世の中に存在するの?
 武彦さんは今は優しいかもしれないけれど、そんなの、私に興味をなくしたらまた話は違ってくるだろう。
 私はそれが嫌だ――

 里沙はそこまで考えて、あっと声を上げそうになった。

 ――これじゃあ、まるで彼の好意を失うのを恐れているみたい。

 へたへたと座り込み、天井を見上げた。
 鏡に、泣きそうな自分の顔が見える。

「ひっ……っ」

 胸が熱くなり、頭の奥がぎゅっと掴まれたような痛みで、耐え切れず声を漏らす。
 抑えようとしても、涙が溢れて来た。

 最近、泣いてばかりだ。
 千波の泣く姿ばかり見て、彼女を慰めていた私が。
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