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sunset~君の光になりたい
第17章 I love You

 そんなヒロの心情を知ってか知らずか、武彦が
 "新潟ライブ前日の移動日に大阪へ寄ろう"と言い出した。
 Decemberのインストアがあると聞いていたし、大森にも久々に会いたかった。
 千波の事も気掛かりだったが、連絡もしなかった手前、自分から尋ねる勇気もなかったし、良いタイミングで誘ってくれたので、それを口実に会いに行くことができる。
 ヒロは大阪へ向かう新幹線の中、ふっと自嘲的に笑った。

(――好きな女の子に会いに行くのにも、理由をつけなきゃ行動を起こせないなんてな。いつからこんな意気地無しになったんやろうな……)

 今、会いに行く事が良いのかどうか、判断出来ない処はある。だが、千波をあのまま独りにしては置けない、と強く思った。
 どんな事情があるのかはまだ知らないが、このままで良い筈がない。
 苦し気に身体を震わせる彼女の姿を思い出すと、胸がキリキリと痛んだ。
 自分に何かが出来る、と言い切るのは正直自信がないが、せめてその苦しみや悩みを和らげてやる事が出来たら……
 流れる景色を見ながらずっと考えていたヒロは、頭を抱え、またクスリと笑いを溢した。

(違う……助けたいとか救いたいだとか、そんなんやない……俺は、千波を堪らなく好きなんや……だから会いに行くんだ……)

 ヒロは、千波がまた震えて泣いたとしても、強く抱き締めよう、と心に決めた。



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