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迎春花が咲く
第4章 近づく不穏

「……光春とは何度性交をした?」

……何か質問をされたのは分かった。だがその質問内容を理解するのに時間がかかった。
そのような質問をされたことなど生まれて一度もなかった。おそらくこれからもそんなにないだろう。しかもこんなあからさまに言われるのはなおさらだ。

「え……」
「光春と何度性交したかと聞いているんだ」

ここは正直に言えばいいのだろうか。ないです、と。
だが私にも羞恥心というものもある。義父になぜ―――
そこで自室で読んでいた官能小説を思い出す。確かゑつ子は素一郎を義父と呼んでいた。今まさにゑつ子の立場ではないか。

「……早く答えろ」

素一郎にさらにきつく睨まれる。これ以上黙れば次は拳が飛んできそうだ。私は答える。

「い、一度もございません」
「何?」
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