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迎春花が咲く
第4章 近づく不穏
言葉も出なかった。20代半ばぐらいにしか見えないくらい綺麗だ。
「てっきり20代半ばぐらいかと……とても35歳には見えません。すごい綺麗ですよ」
「志津恵さまはお上手ですね。20代半ばと言ったら光春さまや宮子さんたちと同年代ですよ!」
さきほど見せた表情とは一変して満面の笑みになる。
この女性は表情がとても豊かだ、と私は感心した。
「…志津恵さまにはご迷惑をたくさんかけてしまうかもしれません。ですが精一杯お世話させていただきますのでよろしくお願いします」
晶さんはまた恭しく頭を下げる。
「そんな恐縮しないでください! 私、晶さんより年下ですし……。あんまり仰々しいのは慣れていないので……。もし私にできることがあったら無理しないで言ってください」
「志津恵さま……。ありがとうございます」
晶さんは優しい笑みを見せて私に優しく言った。
もしかしたらこの屋敷に来てはじめて心が温かくなったかもしれない。
それくらいこのお茶会は心地よかった。

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