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迎春花が咲く
第4章 近づく不穏
「……はい。聞いていなかったので驚きました」
「でも普通に接してくれれば良いんですよ。……私もちょっと病弱なところがあるんですけど本当に大丈夫なんです」
「晶さんも持病が?」
何の病気だろうか。正直、自分の夫よりも心配だ。
「生まれつき病弱な体質ですぐに風邪を引いたりしてしまうんです。…実は先日、実家で不幸があって里帰りしていたんです。志津恵さまが嫁いでくる前にはここに帰って来る予定だったのですが馬鹿なことに寝込んでしまって帰って来れなかったのです。伊野も本家でいろいろと呼ばれていて手が離せない状態だと分かっていたのにこんなことになって……。本当に申し訳ありません」
なるほど、だから留守にしていたのか。私は納得する。
女中頭がどうして今までいなかったのかだとか伊野さんがいつもどこに行っているのか気になっていたのだ。
不透明なところはあるが個人の問題でもある。大まかなことさえ知れればそれでいい。
「……今は大丈夫ですか?」
「おかげさまで帰って来ることができました。でも人一倍健康に気を遣っているので幼い頃よりは頑丈ですしもう40近いおばさんだから気にする必要はございません。しばらくは大丈夫でしょう」
「よ、40近い?」
「次の誕生日を迎えたら36歳になります」

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