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迎春花が咲く
第4章 近づく不穏
家に帰っても「たった数週間で実家に戻ってきた女」と近所でささやかれるようになるだろう。そうなればここでも家でも厄介者であることには変わりはなくなる。所詮、どこに行っても多少の不満はある。辛いのは自分だけじゃない。そう自分に言い聞かせた。
手紙を机にしまう。部屋には机と椅子とテーブルとベッドと3面鏡の化粧台しかない。
持ってきた数冊の本は何度も読んだし手紙の返事も書いてしまった。何もやることがない。
窓がガタガタと音を立てる。ふと目を向けると木が見える。その枝に黄色い粒のような花が咲いていた。
この家の中はある程度探検したが家の外はまだきちんと見ていない。
……やることもない。私は椅子から立ち上がり外に向かった。

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