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第8章 あれから

資産家の家柄へだよ。





これ以上、親心を裏切るな！



わかったな。」







父は美恵子のおぞましい義理の兄妹との






淫肉の獣の繋がりを想像し、









嫌悪感で一杯の顔つきで、






次第に乱暴なハンドル操作をしていた。









「オイ…美恵子、




散歩を許してやる。





そこの酒屋で、芋焼酎




とお前の好きな




酒の肴を買って来い!!」









信号待ちの十字路で、路肩へと愛車・ジャガーを停めた。








長財布から、２枚の１万円を手に取ると









美恵子へ渡し後部座席のドアを開けた。







美恵子は、２枚の１万円札を珍しい物のように見つめ、













後部座席のドアを手で支え、









車内から体を飛び出すように弾みを付け、







ガードレールを跨いだ。









酒屋の自動ドアをくぐり、店内へ入っていく。








綺麗な硝子の瓶が、幾つも美恵子の視界へ入る。