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ヒミツのカルテ
第2章 由梨加(20)生理痛

中山は安心したように微笑むと、優しい口調でさらに言葉を続けた。

「今日は、いきなり実際の診察や検査をすることはしませんから安心してくださいね。今日は、診察がどんなものなのか、雰囲気を感じてもらうための練習をしてみましょうか」

「れんしゅう……ですか?」

由梨加が小首をかしげると、中山はうなずきながら説明する。

「ええ。今日は実際に診察をするわけではなくて、お洋服を着たまま、そのベッドに横になってみてもらうだけ。それに、実際に使う器具を先にお見せして、『こういうものを使うんだよ』って説明するところまでにしましょうね。それだけでも、次はきっと安心して来られるようになりますから」

由梨加の表情から緊張の色がスーッと引いていき、ほっと息を吐き出した。
その様子を見て、中山は「じゃあ、少しだけお部屋の奥を見てみましょうか」と優しく声をかけ、デスクから立ち上がった。

中山に導かれるようにして、由梨加は診察室のさらに奥へと足を進める。
途中に設けられたカーテンの奥には、プライベートがしっかりと守られた小綺麗な脱衣スペースがあった。

「実際に受診されるときは、ここで一度お洋服を脱いでいただいて、用意してあるこの専用のガウンにスッと着替えてもらうことになるんです。ふんわりした素材で締め付けないから、リラックスして過ごせますよ」

中山がハンガーにかけられた柔らかなガウンを優しく指し示しながら説明してくれる。
そして、その脱衣スペースのさらに奥にある、もう一枚のカーテンをスルスルと開けた。
そこに現れたのは、由梨加が先ほど聞いた通りの場所だった。

「こちらでおこないますね」

示された場所には、冷たく無機質な通常の診察台とは全く異なり、まるでエステサロンの一角にあるかのような、ふかふかとした白い特製のベッドが置かれていた。
少し変わった独特の形状をしてはいるものの、威圧感や怖さは微塵もない。

「どうぞ、靴を脱いで、まずはゆっくり横になってみてくださいね」

中山はそう言って優しく微笑み、由梨加の背中をそっと見守るように促す。

由梨加はこくっと小さくうなずくと、緊張を和らげるようにそっと息を吐き出し、靴を脱いで白いベッドの上にそっと足を踏み入れた。

そして、言われた通りにゆっくりと身体を横たえる。
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