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キウイ基地ーポルノ女優と過ごした夏
第1章 こんにゃくと、レジのお姉さん
 最近はアダルトビデオというものも登場して、実際にセックスしているシーンをテレビでも見られるようになったらしい。町には、アダルトビデオを借りられるレンタルビデオ屋さんなるものもあって、中学時代、クラスメートの男子たちが「兄貴が借りてきたのがあるから、みんなでこっそり見ようぜ」と話していたこともあった。一緒に見たいと思ったけど、どうやって輪の中に入ればいいのか分からず、その時も祐介は自分が嫌になったものだ。
 まあ、いい。僕にはエロスクラップ帳があるのだ。そう思ってはいるものの、今日はどうにも手に取って、オナニーをする気持ちになれなかった。
 せっかくキウイ基地まできたものの、三十分ほどでテントから出ていた。裏山を駆けおりて、麓に停めてあったチャリンコにまたがると、祐介はふたたび、農協のスーパーへ向かった。



 チャリンコは農協のスーパーから少し離れた、田んぼのあぜ道に停めた。そこから歩いてスーパーに向かい、駐車場の車で身を隠しながら、建物の外から店内をこっそりのぞき込む。
 ひょいと背伸びしながら、まずはレジのところを確認した。
 三台あるレジのうち、一台は使用されていなかったが、残りの二台には女性店員がいた。
 二人とも、あのお姉さんではなかった。
 いや、レジにいないだけで、店内で別の仕事をしているのかもしれない。とにかくお姉さんの姿を確認しないことには不安だった。
 思いきって、店内に入ってみた。
 時間は午後四時半を過ぎており、店内は夕食の買い出しに来ている奥様たちでにぎわっていた。野菜のコーナーから生乳品のコーナー、こんにゃくのところ、お惣菜、お菓子売り場など、隅々まで回ってみたが、やっぱりあのお姉さんはいなかった。先ほどお姉さんを介抱していた中年の女性店員の姿も見当たらない。
 もしかして、あのあと、救急車で運ばれたのではないだろうか。恐ろしい想像が働いて、真夏なのに冷や汗が出てきた。バックヤードも確認したかったが、さすがに入るわけにはいかない。
 結局、祐介はまたしても手ぶらのまま、スーパーを出た。さっきと違うのは、足取りが重かったことだ。お姉さんが倒れた駐車場の真ん中まで来て、もう一度、スーパーを見た。
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