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妻であること、女であること(仮
第6章 一人の時間で思い出すこと
side 陶子
寝たふりをして、尚太とは会話をしないまま眠った翌朝。
朝はいつもバタバタとしていて、特に尚太と話すこともなく時間が過ぎる。
そのバタバタに救われながら、私は出勤する尚太を見送った。
そして玄関のドアに鍵をかけた瞬間
「はぁ…」と、大きな溜息をついた。
浮気、してたのかな…。
その思考に支配されそうになる。
「よし!」
でもその支配から逃れて、出勤までに家事をこなそうと、私は私に気合いを入れた。
まずは、洗濯洗濯。
洗濯機の中をのぞくと、その中には尚太の服が沢山入っていた。
野球は本当にやったみたいだった。
あ、これ…
その洗濯物の中に、イベントホールで見た時に尚太が着ていた服を見つけた。
私は思わずそのシャツを手に取り、そっと匂いを嗅いでしまっていた。
こんなことは一度もしたことがない。
こっそり匂いを確かめるなんて…。
そんなことをやっていることが虚しくて泣きそうになったけど、
その後で本当の虚しさが私を襲った。
尚太のシャツには、微かに女性の香りと、
そして胸元にファンデーションのような肌色の汚れがついていたのだ。
なんなの?!
浮気してたの?!
いつから?
いつから私を裏切ってたの?!!
怒りが一気に込み上げていた。
あの女の人はいったい誰なの?!
どこに行ってたの?
とにかく腹が立って仕方がない。
血圧が上がったような感覚になりながら、私は、そのシャツを洗濯機の中に投げつけていた。
空っぽになった手を握りしめると、今度は、うわーっと涙が溢れて止まらない。
もう嫌だ、こんなの。
浮気が決定したわけじゃない。
あんなに近くにいたんだもの、香りが移ってもおかしくないし、
ファンデーションだってぶつかっただけかもしれない。
まだ浮気かどうかわからないじゃない。
そう思っているのに涙が止まらない。
やっぱり、本当のこと知りたい。
あの女の人が誰なのか知りたい。
寝たふりをして、尚太とは会話をしないまま眠った翌朝。
朝はいつもバタバタとしていて、特に尚太と話すこともなく時間が過ぎる。
そのバタバタに救われながら、私は出勤する尚太を見送った。
そして玄関のドアに鍵をかけた瞬間
「はぁ…」と、大きな溜息をついた。
浮気、してたのかな…。
その思考に支配されそうになる。
「よし!」
でもその支配から逃れて、出勤までに家事をこなそうと、私は私に気合いを入れた。
まずは、洗濯洗濯。
洗濯機の中をのぞくと、その中には尚太の服が沢山入っていた。
野球は本当にやったみたいだった。
あ、これ…
その洗濯物の中に、イベントホールで見た時に尚太が着ていた服を見つけた。
私は思わずそのシャツを手に取り、そっと匂いを嗅いでしまっていた。
こんなことは一度もしたことがない。
こっそり匂いを確かめるなんて…。
そんなことをやっていることが虚しくて泣きそうになったけど、
その後で本当の虚しさが私を襲った。
尚太のシャツには、微かに女性の香りと、
そして胸元にファンデーションのような肌色の汚れがついていたのだ。
なんなの?!
浮気してたの?!
いつから?
いつから私を裏切ってたの?!!
怒りが一気に込み上げていた。
あの女の人はいったい誰なの?!
どこに行ってたの?
とにかく腹が立って仕方がない。
血圧が上がったような感覚になりながら、私は、そのシャツを洗濯機の中に投げつけていた。
空っぽになった手を握りしめると、今度は、うわーっと涙が溢れて止まらない。
もう嫌だ、こんなの。
浮気が決定したわけじゃない。
あんなに近くにいたんだもの、香りが移ってもおかしくないし、
ファンデーションだってぶつかっただけかもしれない。
まだ浮気かどうかわからないじゃない。
そう思っているのに涙が止まらない。
やっぱり、本当のこと知りたい。
あの女の人が誰なのか知りたい。

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