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妻であること、女であること(仮
第6章 一人の時間で思い出すこと
下半身も気持ちも落ち着いた頃、
ようやく陶子さんからメールが届いた。

『もう寝てるよね。
夫が帰ってきたらメールしようと思ってたんだけど、まだ帰って来なくて。
もう遅いから、明日またメールするね。
今日は、ありがとう。おやすみなさい』

まだ帰ってないのか!?
やっぱり浮気なのかも…
きっと今、陶子さんもそう思ってるだろう。

『起きてました。
旦那待たずにもう寝た方がいいですよ。
今日は顔合わさない方がいいです』

『うん、そう思って目を閉じるんだけど眠れないの』

そりゃそうだよな。
浮気されてるかもしれないのに。
自分ではない、関係ない女の身体に触れてるかもしれないのに。

俺でよければ添い寝してやるのに。

『じゃあ少しメールしませんか』

『うん』

その返信はとても早く、陶子さんが
すごく寂しい思いをしてるんだろうと思った。

『昔の話しませんか?
二人で恋愛相談してた頃のこととか』

そう、あの日のことを…。

『うん、いいね』

軽い返事ということは、陶子さんは覚えてないんだろうか…、
俺と抱きしめあったことを。
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