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妻であること、女であること(仮
第4章 私に似た女
「どうします?送りましょうか?
運転、無理ですよね」
西谷君の車に乗ると、西谷君はそう言って私の顔を覗き込んだ。
帰りたくない。
そう言えたらいいのに。
「どうしよう…」
「それとも病院に」
「それは大丈夫。
体調が悪い訳じゃないから。
ほんとにごめんね。
困っちゃうよね」
「そんな事言わないで、俺にできることあったら何でも言って下さい。
困ってないです。
心配なだけなんです」
困ってない
その言葉がどんなに嬉しかったか。
でも、今からどうすればいいのか…。
このまま家に帰って、冷静に尚太と会話をする自信はないし、
正直、顔を合わせたくない。
困ってしまった私は、返事をしないまま目を閉じてしまった。
side 西谷
返事をしないまま目を閉じてしまった陶子さんは、
ぎゅっとペットボトルの水を握りしめていた。
さっきまで表情も明るくて元気だったのに、
急に様子がおかしくなったのには理由があるに違いない。
確か、イベント会場に到着してから、
陶子さんは一度も携帯電話を見てはいなかったはず。
ということは、何かを目撃したんじゃないだろうか。
気が動転するような何かを…
そんなことを考えていると、陶子さんは静かに目を開けて小さく息を吐いた。
「少しは落ち着きましたか?」
「うん、少し」
「よかった」
さっきよりも顔色がいい。
ホッとした俺は、一度深くシートに背中をつけて、時間を確認した。
今、15時。
主婦ならそろそろ帰らなきゃいけない時間じゃないだろうか。
「陶子さん、時間は大丈夫ですか?
今日は何時まで…」
俺がそう言った途端、陶子さんの携帯が鳴った。
メールか何かが届いたみたいだった。
運転、無理ですよね」
西谷君の車に乗ると、西谷君はそう言って私の顔を覗き込んだ。
帰りたくない。
そう言えたらいいのに。
「どうしよう…」
「それとも病院に」
「それは大丈夫。
体調が悪い訳じゃないから。
ほんとにごめんね。
困っちゃうよね」
「そんな事言わないで、俺にできることあったら何でも言って下さい。
困ってないです。
心配なだけなんです」
困ってない
その言葉がどんなに嬉しかったか。
でも、今からどうすればいいのか…。
このまま家に帰って、冷静に尚太と会話をする自信はないし、
正直、顔を合わせたくない。
困ってしまった私は、返事をしないまま目を閉じてしまった。
side 西谷
返事をしないまま目を閉じてしまった陶子さんは、
ぎゅっとペットボトルの水を握りしめていた。
さっきまで表情も明るくて元気だったのに、
急に様子がおかしくなったのには理由があるに違いない。
確か、イベント会場に到着してから、
陶子さんは一度も携帯電話を見てはいなかったはず。
ということは、何かを目撃したんじゃないだろうか。
気が動転するような何かを…
そんなことを考えていると、陶子さんは静かに目を開けて小さく息を吐いた。
「少しは落ち着きましたか?」
「うん、少し」
「よかった」
さっきよりも顔色がいい。
ホッとした俺は、一度深くシートに背中をつけて、時間を確認した。
今、15時。
主婦ならそろそろ帰らなきゃいけない時間じゃないだろうか。
「陶子さん、時間は大丈夫ですか?
今日は何時まで…」
俺がそう言った途端、陶子さんの携帯が鳴った。
メールか何かが届いたみたいだった。

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