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妻であること、女であること(仮
第3章 疼きを思い出す身体
「と、ということはさ、奥さんに拒否されてたってこと?」
「そうなんです。
俺、30歳で結婚したんですけど、三年後くらいからレスで」
「そうなんだ…。子供、いないって言ってたよね?」
「その三年でできなくて、そっからはまぁ、
やってないんでできなくて。
子供できてからのレスはよくある話だと思うんですけど、
子供いなくて、奥さんまだ若くて意味わかんなかったです」
「それは悲しいね…」
「わー、やっぱり陶子さんだ」
「え?」
「この話したら皆んな言うんですよ。
それは『辛いな』って。
けど違うんですよね。
無茶苦茶悲しいんですよ。
それを陶子さん分かってくれるって、ほんと嬉しいです」
そりゃあ分かるよ。
わたしもレスだもん。
今ではもう諦めの境地で、
悲しさより自分を納得させようとする気持ちが大きくなってるけど、
もっと若かった頃は悲しかった。
悲しくて悲しくて、毎晩泣いてた。
誘いたくても誘えなくて、
寝てる夫の腕を触りたくても触れられなかった。
あの悲しみは、忘れるなんてことできない。
そしてその悲しみの後には、
セックスのことを口にすることさえできなくなって……。
「友達の話、沢山聞いてるからかなー。
でも、どうして奥さん拒絶したんだろ。
理由、知ってるの?」
「ん…、最初は俺が疲れてて断ったことがきっかけかもしれないです。
最終的には他に男ができたんで、
もう理由なんて聞いてなくて分かりません」
「そっか…」
「陶子さんの友達は、どんな理由で?」

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