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妻であること、女であること(仮
第3章 疼きを思い出す身体
「何を話したかったんですか?
聞きたいことあります?
なんでも答えますよ」

「ほんとに?
何でも聞いちゃうよ〜?」

「いいですよ!
昔も色々話しましたよね。
わりと…エグいことも」

そうだった。
私達は、お互いの恋愛の悩みや身体の関係のことまで、
案外同性の友人にも話せないことを相談し合ったりしていた。
だからこそ、私が結婚してから疎遠になっていたのかもしれない。
もう、踏み込んじゃいけない、と。

「やだー、忘れてー。
恥ずかしい。
汗かいてきちゃったじゃん。
けど、生涯西谷君だけだよ、あんな話したの」

「俺もですよ。
あー…、陶子さんとあのまま繋がってたら、
俺、離婚しなくてよかったかも。
相談したいこと無茶苦茶ありましたよー」

「あ、そうだ、離婚したんだよね。
理由って…聞いても?」

「全然いいですけど、理由ってひとつじゃないからな…」

「たとえば?」

「そうですね…たとえばレスとか」

「レス?!」

えっ、レス?!!!
レスで離婚するの?

レスという言葉に最近敏感な私は言葉を失ってしまっていた。
きっと、驚いた顔もしていただろう。
不意の言葉に動揺してしまった私は、
それを取り繕う術もなく、ただ黙ったま西谷君から視線を外した。

「あーすみません。
酒も入ってないのにこんな話」

「い、いやいや、いいのよ。
いいんだけど、あのー、あれ
最近、友達の相談にのってるんだけど
その悩みがそっち系だったから驚いちゃって」

「あー…、多いですよね、レス」

「そ、そーなの?」

「そーなの?って言うことは、陶子さんちは大丈夫なんですね。
羨ましいです」

いや、違うの。
本当はレスレスレスなの。
無茶苦茶レスなの!
言いづらい雰囲気になっちゃったけど。
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