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妻であること、女であること(仮
第3章 疼きを思い出す身体
その週末

私は、西谷君とランチをすることになった。

待ち合わせは、和食屋さん。

もちろん夫には、西谷君の相談に乗るためランチに行くことは伝えてある。
だから私は、堂々と西谷君が予約してくれたお店に向かった。

「あ、こっちこっち!
俺も今来たとこです」

車を駐車場に停めると、西谷君に声をかけられた。

「よかったー。
先に着いたらお店入っていいか聞いてなかったから」

「そんなの好きにしていいんですよ。
陶子さんは相変わらずですね」

「何が?」

「いやなんでも。
さ、行きましょ!」

「うん」

西谷君かが予約してくれたのは、個室で掘りごたつのお部屋。
さすが気がきくな。
夫には話しておいたけど、誰が見てるかわからないから、
個室にしてくれたのだろう。
しかも掘りごたつ。
スマートに注文もすませるあたりも相変わらず。

「西谷君、モテモテでしょう」

「そんなことないですよ」

「またまた〜」

「え?もしかして俺の魅力が陶子さんの胸に刺さりました?」

「え?」

「違うか〜あはは。
陶子さんの旦那さん無茶カッコいいですもんね」

そんな雑談を交え、料理が揃うと私は本題に入った。

「で、相談とはなんでしょう」

「相談?」

「そう、話したいことあるって言ったじゃない」

西谷君はクスッと笑うと、またイタズラな顔をして私を見た。

「話したいって言っただけですよ。
相談あるなんて言ってないです」

「え?そーなの?!
やだもうー心配してたのよー」

「すみません。
ただ、もっと話したかったんで。
もうピアノ教室行かないから」

「そ、そっか。うん。
まぁ私も話したかったし。OK」

本音だった。
もう少し西谷君と話したかった。
会いたかった。

月曜日に西谷君に会って以来、
私の頭の中は、ほぼ西谷君で埋め尽くされていたから
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