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真夏の熟果-裂けて堕ちたザクロの緋い実
第11章 一枚上手

「座っていると、ツラそうですね」


翔太くんが笑いながら言った。

確かに、ツラい…。

子供向けのブランコの板は小さくて、

鎖が腰の横に食い込む…。

そこには贅肉もないから、

神経が反応して痛かった…。


「やはり、立ちましょう」


翔太くんが言うので、

もう一度、立ち上がった。


「やっぱ立っている方がいい」


俊也くんの声が後ろから聞こえた。


「そうだろ。デカい尻がよく見えるからな」


壮太くんの声が、同じ方向から聞こえた。

確かに、ブランコを漕ぐには、

膝を曲げて伸ばすので、

結果的に、尻を上下に振るような感じ…。


背後の二人のどちらかが近づく気配を感じて、

振り返ると、壮太くんが傍に寄ってきていた。


その手のひらが、ブランコを漕いでいる私の

尻を軽く叩いた…。

パンッという乾いた音が響いた。


「張りがあるから、いい音がするぜ」


壮太くんが言うと、


「そうだな。そんな軽くじゃなくて、力を入れてみろよ」


と、翔太くんが言った。


「わかったよ」


壮太くんが言うと同時に、私の尻を叩いた。

力を入れろと言われたからか、

確かに、力がこもっていて、

バチンッという音がして、

先程の軽い痛みとは違い、

強い痛みがあって、


「ハウッゥ!!」


という感じの声が漏れてしまった。


「やめて!」


私が叫ぶと、


「誰に命令しているんだ?」


と、叩いた壮太くんではなく、

翔太くんが目の前で言って睨んだ。

と同時に、また、壮太くんが叩いた。

声が漏れそうになるのを耐えた。


「奥さん、立場がわかっていないようだな。俺達は、奥さんの家も知っている。名前も知っている。なんなら、あの動画を娘に見せてもいいんだぜ?それとも、旦那の方がいいか?」


翔太くんが勝ち誇るように笑った。

黙っている私に、後ろから、


「ということさ。わかったら、俺達の言うことを聞くんだ」


と、壮太くんが言いながら、

力を入れて、私の尻を叩いた。

バンッという音が公園に響いた。

痛みに耐えるしかない…。

まさかとは思うけど、

夫に…。それは、ないと思うけど、

娘に…。それはないとは言えない。


夫なら、話せばわかってくれる可能性はゼロでないけど…。

娘が受けるショックを考えたら…。
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