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真夏の熟果-裂けて堕ちたザクロの緋い実
第6章 イキ狂い

「奥さん。ピンクローターって知っています?」


男性が笑いながら聞いた。

名前は知らなかったけど、

形は見たことがあったわ。

学生時代はさすがに見たことはなかったけど、

就職してから、同期の女性が

残業中にトイレで使っていた。

そう、営業職だった私は、

あの頃、資料作成で残業していた。

眠気覚ましに飲むコーヒー。

すぐに眠たくなる私の残業には、

カフェインが必要だった。

でも、カフェインを摂取すると、

トイレが近くなる弊害も…。

だから、トイレも近かった。

そんなある夜。

残業していると、

いつものようにトイレ…。

女子トイレの個室に駆け込んだ。


シャーッといつものように

元気いっぱい、出すものを出した。

そのあと、手洗いで

手を洗って、鏡に映る自分を見ながら

考え事をしていた。


たしか、いつまでこんな仕事をするのかって。

というのも、スポーツインストラクターの

お仕事に誘われていて、

転職を考えていたから。

お仕事の内容は嫌ではなかったけど、

職場の環境が嫌だった。

昭和のジジイたちのたまり場のような職場。

セクハラ発言どころか、お触り容認の風潮。

短いタイトスカートでの営業も嫌だった。

そんなことを考えていると、

私が駆け込んだ時から締まっていた個室から


ブーンというモーター音がして、

少しすると、


「あぁあ…はぁ…んんっ!」


と、艶めかしい声が聞こえてきた。

残業していた顔ぶれは覚えている。

それくらい小さいな事業所だった。

オッサン連中は、接待を理由に

経費で飲みに行っていない。

いたのは、ある先輩の女性だけ。

でも、私がトイレに向かうとき、

自席でモニターと睨めっこしていた。

となると、もう一人いたはずの同期。

帰ったと思っていたけど…。

それとも、もっと前に帰った先輩?

その二人のうちの一人。

それしかない…。

何をしているの?

当時、セカンドバージンではなく、

本物のバージンだった私は、

まだ、自慰とかオナニーとか、

マスターベーションとか、

そんな言葉を知らなかったし、

そんなことをしたこともなかった。
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