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キモおじ ~もう一つのエロ本を拾っただけなのに~
第2章 《届いた招待状》
『優香ちゃん、久しぶり。
 急にいなくなってしまったから、ずっと心配していたんだよ。
 でも、無事に卒業できそうだと知って、安心しました』

相変わらずの、紳士的で優しい文面。しかし、今の優香には、それが薄ら笑いを浮かべる脂ぎった中年男の声で脳内再生され、おぞましさに吐き気がした。

『君と会えなかったこの3ヶ月間、僕は君からもらった手紙を何度も読み返して、寂しさを紛らわせていたんだ。
 優香ちゃんも、覚えているかな?』

便箋の次のページには、優香が過去に送ったメモの言葉が、一言一句違わずに書き写されていた。

『女の人が、顔に白いのをかけられているところが好きです』
『私の顔も、聡さんの色に染まって、お人形さんみたいでした』
『聡さんの大切な中身、ちゃんと飲み込めました。すごく熱くて、美味しかったです』
『早く18歳になって、聡さんと本当の大人になりたいです』

「やめて……やめてよぉ……!」

優香は便箋をくしゃくしゃに握りしめ、泣き叫んだ。
自分が書いた、狂気に満ちた言葉の数々。
あのおじさんの液体を顔に塗り、飲み込み、それを嬉々として報告していた過去の自分が憎かった。

『君の素直で可愛い言葉たちは、僕の宝物だよ。
 もし、星嶺女子の先生や、君のご両親がこの手紙や写真を見たら、きっと驚くね。
 あんなに真面目で優秀な優香ちゃんが、実はおじさんの液を喜んで飲むような、淫らな女の子だったなんて』

優香の背筋に、氷を当てられたような悪寒が走った。
これは、明確な脅しだ。
彼の手元には、証拠の写真と、優香の直筆のメモの原本がある。
もしそれが周囲にばら撒かれたら。
大学への推薦は取り消されるかもしれない。両親は絶望し、軽蔑するだろう。親戚や友人たちの間で噂になり、この街に住むことすらできなくなる。
優香のこれからの人生が、すべて崩壊してしまう。

「どうしよう……どうしよう……っ」

涙がポロポロと便箋に落ちる。
逃げ切れたなんて、ただの幻想だった。あの男は、優香が一番油断し、一番幸せの絶頂にいるこのタイミングを、蛇のようにじっと待ち構えていたのだ。
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