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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第132章 夫以外の種をねだる妻、愛を信じ続ける夫
しかも、画面の中で交わされているのは、無理やり奪われているようなものでは到底なかった。あまりにも濃密すぎるほどに舌を絡め合い、じっくりと互いの唾液を交わし合うその口づけは、雄一の受けるショックを何倍、何十倍もの苛烈さへと跳ね上げさせていた。
「嘘だ……嘘だろ……澪……ッ! どうして……どうしてそんな愛おしそうに……ッ!」
これまで澪は、襲い来る男たちを手玉に取るために、様々な演技や立ち回りをしてみせてきた。雄一はその巧みな姿勢をよく知っている。だから今回も、男たちを油断させるための高度なお芝居なのだと自分に言い聞かせようとした。 だが――そう頭で理解しようとしても、画面の中で交わされるあまりに濃密すぎる口づけには、どうしてもいぶかしさが拭えない。胸を掻きむしられるような激しい苦悩と、底知れぬ困惑が雄一の脳内を激しく駆け巡り、心が大きくかき乱された。
それでも、雄一の根底にある思いは折れなかった。
「違う……ッ! 澪の心は……俺のものだッ! あんなのはあいつらを騙すための演技に決まってるッ……!」
震える手でスマホを強く握り締め、雄一は必死に自分自身へ言い聞かせようとする。暗闇の部屋で、絞り出すように呟いた。
フェイクであってほしいという悲痛な願いを現実に打ち砕かれ、疑念と苦悩に苛まれながらも、澪を心から信じたいという想いが雄一の胸を満たしていく。これまで二人で積み重ねてきた愛と絆は、こんな映像一つで壊れるほど弱いものではないはずなのだ。
「明日の夕方になれば……澪は無事に帰ってくる……。絶対に帰ってくるんだ……ッ!」
苦しい息を吐き出しながら、雄一は強く目を閉じた。溢れ出る涙を拭うこともせず、深すぎる苦悩と混乱に身を苛まれながらも、彼は妻の無事な帰宅と、二人の解けぬ絆をどこまでも信じ続けるのだった。
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