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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第21章 国生みの島と出会いの縁(中編)
「それにしても、すごくいっぱい溜まってますね」
「神戸はいっぱい神社がありますから、ね、巴」

どうやら港斗さんはなかなかの凝り性のようだ。
御朱印帳を見ると、短い期間でかなりの数の神社を巡ったようである。

「わーこれ、絵柄可愛いですね」
「こっちも、ほら、この時期だけっていうのがあって・・・」

「ゆらさんの御朱印帳にもいろいろな神社のものがありますね・・・やっぱり東京の人だなー、関東の神社が多い・・・のかな?」
旦那さんが私の御朱印帳を興味深そうに眺めていた。

なにかおすすめの神社ありますか?赤ちゃんが生まれてしばらくは遠くには旅ができないかもしれないけれど、なんて聞かれる。

お勧めか・・・
うーんと考える。

「多分、神社の本場って西日本だと思うんですよねぇ・・・でも、もし、関東に来たとしたら、こちらにしかない神社がおすすめかもです。
 例えば、氷川神社は武蔵国一宮ってくらいなので、東京あたりにはいっぱいあるんですけど、西日本にはないかも」
二人は顔を見合わせて、『確かに聞いたことないね』などと言い合ってる。

「実は、氷川神社、麻布にもあって・・・あの有名なセーラームーンの舞台があそこだったんで、氷の『ひかわ』じゃなくて、ちょっともじって、火の字を使った『火川神社』っていうのが出てくるんです。」

これはオタク知識だ。
ちなみに、もしここで巴さん達二人を前にしていなかったら、私の中の『オタクゆら』は更に爆発的な知識を披露していただろう。

一応、私も大人になったということだ。

「彼氏さんの御朱印帳、東北の神社のものもあるんですね」
「ああ、それはゆらさんに教えてもらって、出張のついでに寄った神社で、伊達政宗が建てたというやつで・・・」

「ゆらさんの、この『日枝神社』っていう御朱印・・・すごいです。ねえ港斗、『皇城の鎮』って書いてある」
「ホントだ。さすが東京の神社。皇室のゆかりなのかな」

そんな感じでお話していたら、あっという間に『沼島』にたどり着いた。
この沼島という島は、周囲が約10キロの勾玉形をした島だ。そして、何を隠そう、こここそが、かの有名な国生み神話の聖地『おのころ島』だと言われているらしい。

そういう意味では私たちは今、正に神話の地に立っていることになる。
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