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年下のバイト君にお持ち帰りされたパート主婦
第1章 お持ち帰りされた夜
やがて、送別会はお開きの時間になり、賑やかな喧騒が立ち上がる。

奈穂美は、幹男に次々と注文されたお酒で、すっかり酔いが回ってしまっていた。テーブルに突っ伏して、ウトウトしている。

「あれ〜?鈴木さんつぶれちゃったじゃん。大丈夫?」

店長は自身もかなり酔っているようで、笑いながら奈穂美の様子を見る。

「俺たち二次会のカラオケ行くけど、田沢も行くか?」

「あっ、俺、明日早いんで、遠慮しときます。それより、鈴木さん、一人じゃ心配なんで、送っときますよ」

幹男は、心配しているフリをしながら、ここぞとばかりに申し出る。

「おお、そうか、じゃあ頼むな!助かるわ〜、こんな酔っ払い連れて行けないしな。鈴木さん、気を付けて帰ってよ!」

店長は、面倒事を引き受けてくれた幹男にホッとした表情を見せ、他の参加者と連れ立って店を出て行った。

店長たちを見送った幹男の顔には、もう職場の愛想笑いはない。獲物を手に入れたかのような、確信めいた笑みが浮かんでいる。

「さあってと…。鈴木さん!帰りますよ」

幹男は、わざとらしく介抱するフリで言うと、奈穂美の腕を掴み、抱え起こす。奈穂美は「んん…」と小さく呻いただけだ。

幹男は、奈穂美の肩を抱き、店の外に出るとタクシーを止めた。

(よし、完璧。あとはダメ押しのアレを使うか…)

タクシーのドアが開くと、幹男は奈穂美を後部座席に押し込むように乗せ、自分も隣に乗り込んだ。

「奈穂美さん、大丈夫ですか?」
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