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O……tout……o…
第1章 おとうと
 46

「ふぅぅ…」 

 でも、このコーヒーの香りと、苦味が、わたしの心を、ゆっくりと落ち着かせてくれた…

「ね、しんちゃん…」

 そしてわたしは、彼を見つめ…

「あ…うん……」

 しんちゃんにも、わたしの落ち着きが伝わったみたい。

「ね……なぜ…………」

 この短い言葉で十分だ…

「あ、うん、そ、そう………」

 そして、しんちゃんも、真っ直ぐ、わたしの目を見つめ、話し始めてきた―――

 ―――突然、こうして来ちゃってごめん
 でもね、前持って伝えたら、あーちゃんは、逃げちゃうでしょう…
 あの時………みたいにさ―――

 あの時――
 それは、大学進学の上京……
 それから、わたしは、全てを断った。

「結婚式…招待したんだけど…………」

「い、行く、行けるはず…ないでしょう……」

「……………」

「でも……」

「だいたいが…お母さんが…嫌がるじゃん…」

「そ、それは……」

「……でしょう………」

「それは、違うよ……」

「え?」

「お母さんは…いいって………」

「え…」
 
「もう……いいって………」

「…………」

「だから、ここの住所を……」

 それは、わかる…
 母には、生存確認の意味でも、住所だけは伝えてあるから。

「でも……」

 それとこれとは、別なはず…

 あの母が…

 いや、あの母の…

 親としての、衝撃は、忘れられるはずがないから…

 そして、それほどの禁忌の罪を、わたしは、犯したのだから―――

「そんな……はず……ないじゃん…………」

 わたしは、今でも、母の…

 あの驚きと……

 蔑みの目が、忘れられない―――

「ううん……もう……いいって………」

「それに、お父さんも……
 あーちゃんに、会いたいって………」

 お父さん……

 お義父さん…

 ある意味、わたしの禁忌はが、お義父さんへの、一番の裏切りのはず―――

「そ、そ…んな……はず……な……い…………」

 気付くと…

 涙が、零れ落ちてきていた。

「そ……んな……ん……ひ……ひん………」

「あーちゃん………」

 わたしは、しんちゃんに、肩を抱かれていた……

「ひ……ひ……ひん………」

 まるで、堰を切ったかのように…

 涙が、溢れ、止まらない……………



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