この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
One Night LOVE
第2章 微糖
「あ……」
唐突なキスで驚いた。
だって、彼はまだ学生だよ?
一時的な気の迷い、だって今日はクリスマスイブだから。
「だ、大丈夫よ。ちょっと気分が高まったのよね。
むしろ、なんかごめんね?おばさんに嫌だよね。
ハンカチで拭いて」
自分で言って虚しくなるけど
相手から拒絶されるよりはいい。
先に自分で自分を傷つけたほうが楽だ。
彼にハンカチを渡すと、彼は受け取ったけど、耳まで真っ赤になっていた。
「だ、大丈夫?」
「……今日はありがとうございました。
ただ、俺、さっきのは本気だったんです。
だから……っ」
左手で目のあたりを覆っているから
どんな顔をしているかは見えないけど、声が震えていた。
私は……自分が傷つきたくないからって
彼を傷つけてしまっていたのだ。
「ごめ……」
そのまま彼は去ってしまった。
さっきまで暑かった身体が一気に冷えていく。
彼が座っていたところに、飲みかけの冷えた微糖。
あの日から、私にとって、
微糖は元気をくれつつも、切なさもくれる飲み物になった。
それから、私は寒さから風邪をこじらせて
1週間寝込んでしまっていた。
元気になってから、彼と会っていたベンチ行ったけど…彼はもういなかった。
もう、会うことはない彼。
名前もどこに住んでいるかも知らない。
元気にしているのだろうか。
唐突なキスで驚いた。
だって、彼はまだ学生だよ?
一時的な気の迷い、だって今日はクリスマスイブだから。
「だ、大丈夫よ。ちょっと気分が高まったのよね。
むしろ、なんかごめんね?おばさんに嫌だよね。
ハンカチで拭いて」
自分で言って虚しくなるけど
相手から拒絶されるよりはいい。
先に自分で自分を傷つけたほうが楽だ。
彼にハンカチを渡すと、彼は受け取ったけど、耳まで真っ赤になっていた。
「だ、大丈夫?」
「……今日はありがとうございました。
ただ、俺、さっきのは本気だったんです。
だから……っ」
左手で目のあたりを覆っているから
どんな顔をしているかは見えないけど、声が震えていた。
私は……自分が傷つきたくないからって
彼を傷つけてしまっていたのだ。
「ごめ……」
そのまま彼は去ってしまった。
さっきまで暑かった身体が一気に冷えていく。
彼が座っていたところに、飲みかけの冷えた微糖。
あの日から、私にとって、
微糖は元気をくれつつも、切なさもくれる飲み物になった。
それから、私は寒さから風邪をこじらせて
1週間寝込んでしまっていた。
元気になってから、彼と会っていたベンチ行ったけど…彼はもういなかった。
もう、会うことはない彼。
名前もどこに住んでいるかも知らない。
元気にしているのだろうか。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


