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One Night LOVE
第2章 微糖
「さてと、私はもう帰らなきゃ。勉強しないと」
「勉強?大人なのに?」
「分かるよ。私も勉強は学生でおしまいだと思っていたから。
だけど、大人になっても勉強しないと周りを越せない。
私にはもう仕事しか残ってないからね。
だから、努力しないといけない」


不思議そうに私のことを見つめていた少年が
納得したみたいで、頷いている。
きっと、彼も大人になれば分かるだろう。
勉強は、ずっと続くってことが。


「寒いし、君も遅くならないうちに帰りなね。またね!」


それから、私たちはほぼ毎日ベンチで会って、主に私の愚痴を聞いてもらった。
こんなにも年下の子に聞いてもらうなんてって怒られるかもしれない。
だけど、接点がない彼だからこそ、強がりの私は本音が言えたのだ。
そして……彼が悩んでいることを聞いてあげたいって思っていた。


「今日は君のメロンパンを食べるからちょうだい」


そうやって少しずつ、彼にお弁当とかのご飯を食べさせるようにした。
私も彼とご飯を食べるようになったからか、自然とお酒を飲まない日ができて、健康的な生活を送っている。
彼に会ってすくわれたのは、自分なのかもしれない。


「雪……どうりで寒いわけだ」
「そうだよ。今日はクリスマスイブだよ?」
「そっか……。じゃあ、あいつら美味しいご飯を食べてるんだろうな」
「あいつらって?」
「……俺の母親と再婚した男と2人の子供」
「お母さん、いつ再婚したの?」
「俺が中三の時だから、2年前」
「家に居場所がないの?」
「高校生だったら、外で食べて来いって。
学費払ってるんだから、飯ぐらい稼げって」
「何それ……義父が言っているの?」


彼は、首を縦に振って、そのまま項垂れたまま。
たった17歳で何ができるの?
ご飯ぐらい食べさせてやりなよ!


「おいで!」
「え……どこ行くの?」
「今日クリスマスイブだよ?ご馳走食べに行くの!」
「でも、俺お金がないから」
「じゃあ、出世払いでお願いね」





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