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イケナイアソビ。
第9章 僕はキュートな吸血鬼
「行く」
俺は頷くと、後ろに続いた。
ゲームセンターやカラオケで時間を潰し、四人でさんざん遊んだ。
だけど、どんなに騒いだって心はやっぱり晴れない。
それどころか、好きな人にーー優に嫌われたという事実を紛らわせるために過ごしていることが余計に虚しくさせる。
ーー時間は無駄に過ぎていく。
気がつけば、外はもうすっかり暗くなっていた。
いくら一〇〇歳を超える年齢でもこのまま家に帰らなければさすがに親は心配する。
「あの、俺はこれで帰るよ」
帰宅するためカバンを持ち、背を向けたその時だ。
連中の一人が僕の腕を掴んだ。
「まだ終わってないし。夜はこれからだろう?」
そう言うと、三人は俺の身体を引きずるようにしてどこかへ向かって進み出した。
「離してっ! もう帰るって言っているだろう?」
抵抗する僕をそっちのけで進む先は工場地帯で人気がない。今は無人なのか、古ぼけた倉庫があった。
イヤな予感しかしない。
「離してっ! 離せっ!!」
その間だって必死に抵抗しているのに、三人相手にどうにもできない。たかが人間相手なのにどうしてしまったのだろう。
力が出せない。
魔力のコントロールができない。
それだけ、優に嫌われたことがショックなんだ。
自分の事ですら身を守れないなんて、情けない。
倉庫の中は少し薄暗いものの、今でも使われているのだろう、蛍光灯はきちんと光るし、角の方には段ボールが数個ほど積まれている。
中央あたりまで引きずられると押し倒され、身体を取り押さえられた。
「君が悪いんだよ? オレたちのうち、誰かを選ばないから」
「だからさあ、協力して君を襲うことに決めたんだ」
「なにっ、をっ?」
そうか。この人たち、僕が食事のために誘惑した先輩たちだ。
今さらながらに気がつくなんてどうかしている。
ちゃんと頭が回っていない証拠だ。
「こんなことをして退部になったらどうするの? あんたたち、部活のエースなんじゃないの?」
ーーそう、そもそも俺がエースばかりを狙うのは理由があった。
彼らはかなりの腕前を持つ。やがてはプロになろうとしている人だ。

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