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イケナイアソビ。
第9章 僕はキュートな吸血鬼
よかった、軽蔑されてなくて……。
「……うん、橋渡しするのって難しいよね」
「そうだと思ったよ。だけど今度頼み事されたらきちんと断るんだよ? 万が一にでも逆恨みでもされて何かあったら大変だからね」
「うん、そうする」
……嘘、ついちゃった。
だってまさか食事をするためだなんて言えないし。
これが一番いいんだよね。仕方がないよね。
良心がズキズキと痛むけど、俺はそれを無視して大きく頷いた。
「だったら俺も、きちんとしなきゃね」
自分に言い聞かせていると、優は何かをぽつりと呟いた。
「優?」
どうしたの?
「うん? なんでもないよ」
「そう?」
何か思い詰めたような顔をしていたのは見間違いだろうか。
だけど見間違いじゃなかった。
明くる日、いつも通り登校した優がとてもおかしいんだ。
五限目の保健体育の時間。
いつもなら、身体が弱い優は体育は決まって見学する。
なのに今日に限って体育の授業を受けている。
「優、どうしたの? どうして体育に!!」
「うん、今日はいつもよりずっと体調がいいから出てみることにしたんだ」
体調がいいって、そんなのいつもよりずっと顔色が悪いように見えるよ?
顔が青ざめている。
「本当に大丈夫? 平気?」
「心配ありがとう。でも本当に大丈夫だから」
青い顔をして言う、優の『大丈夫』はあまり信用できない。
だけど優ってば結構頑固でね、一度決めたことは最後まで貫き通すところがあるんだ。
だから下手に口出しなんかしようものなら、それこそもっと優の決意に火をつけることになる。
今はただ見守ることしかできない。
「何かあったらいつでも言ってね?」
不安になりながらも、俺は大人しく引き下がった。
「うん、ありがとう」
だけどね、次の日も、その次の日も保健体育がある毎に、優は必ず出席している。
少し前まで授業を欠席していたのに、これはやっぱり何かおかしい。

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