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イケナイアソビ。
第9章 僕はキュートな吸血鬼
ーーっていうか、優とはまだそういうんじゃないし!
でもでも、俺としては優と恋人になりたいと思っているし。
じゃあ、優は俺のことを恋愛対象として見てくれているのかな?
ちょっぴり気になる。
ちらりと横目で確認すると、だけど優はやっぱり普段通りだった。
「違いますよ。そんなんじゃないです。愛良は体が弱い俺のことを心配してくれているんです。俺はそんな愛良に甘えているだけで……」
どこか困り顔で否定する。
……ああ、やっぱりそうだよね。
優は他人を外見で判断しない、とても優しい人だ。
だからこそ、俺は優に恋をした。
だけど、でも……。
好きな人に少しも恋愛対象として見られていないのは正直ショックでもある。
たしかに、世間一般では同性との恋は認められてないし、俺たち淫魔一族でも滅多に聞かない。
ただでさえ吸血鬼っていう存在だけでも知られれば大事になりかねる。
同性愛は非常識だって知っているからこそ、他人の目に注目されるのを避けているんだ。
だけどここは男子校で、同性の恋人ができる確率が高い。
現に先生だって俺と優が恋人かどうか訊いたくらいなんだ。
同性同士の恋愛はそれくらい日常茶飯事っていうことだ。
でも、優は違う。
同性愛者じゃない。
もしかしたら、もう優には好きな人がいるのかな。
優に似合う、とても可愛い女子とか。
もしかして、まさかとは思うけれど、この先生が好みなのかもしれない……。
この学校で唯一の女性だし、よくよく見れば優が指した雑誌に載っていたモデルの子に似ている。
年上だけど美人だし、十分に有り得る。
だったら、ほとんど勝ち目がないんじゃないかな。
だって俺は優と同性だし、身体は筋肉だってなくて貧弱で見窄らしいし。
女の子みたいに胸の膨らみだってないし、子供も生めないし……。
あ、子供が生めないのは吸血鬼だったら女の子も一緒か……。
そう。
俺ってば吸血鬼で化け物だし。
結局、俺はどう転んでも人間の優とは不釣り合いなのかな……。
「……っつ」
そんなの悲しすぎる。
「愛良、気分でも悪いの?」
優についてグルグル考えていたら、端正な顔立ちがドアップで視界に入ってきた。
「へっ?」
びっくりしていると、どうやら涙目になっていたらしい。
目尻に長い指が触れた。

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